第76章 凛とした正義感

「今日このパーティーに来てる連中は、金も地位もあるやつばかりだ。こんな下衆な真似をするはずがない」

工藤達央が言った。

「それに、さっき偶然、有村雄也が電話してるのを聞いたんだ。相手が『早くローン返せ』って催促してた」

「そんな状況なら、有村雄也が保管室の高価な贈り物に目をつけるのは自然だろ」

「以上から、盗んだのは有村雄也だと断定できる」

「その推理、筋は通ってるな」

だが、藤井が首を傾げる。

「……それでも、どうして有村雄也が盗品を身につけてるって分かった?」

「動きで分かる」

工藤達央は迷いなく答えた。

「有村雄也は隠し方が上手い。スーツの裏地に、身体に沿う内ポケッ...

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